概要
summary
本書は、教員や保育者を目指す人に向けた音楽理論書である。音階、和音、和声など教育・保育現場で音楽実践を行う際に必要な楽典の知識を、基礎から体系的に学ぶことができる。豊富な実例を用い、音楽理論がわかりやすく解説されている。また、歴史上の作曲家についても網羅的に示されている。著者は教員・保育者の養成大学で教鞭をとる現役の大学教員であるため、教員養成課程や保育者養成校の授業用テキストとして最適である。さらに教員・保育士採用試験の自学自習用に使うこともできる。教育・保育音楽において自由で楽しい音楽表現を実現するためには、まず音楽の規則や枠組みを学ぶ必要がある。教員・保育者を目指す読者にとって、音楽史上の偉大な先人が受け継いできた、音楽の規則や枠組みを知ることは極めて重要であるといえる。それにより、音楽教育・保育実践における音楽的な基盤を確かなものにすることが、本書の大きな目的の一つである。
目次
contents
- はじめに
第1章 音の高さについて
- 第1節 譜表
- 1-1-1.五線と楽譜
- 1-1-2.音部記号
- 1-1-3.大譜表
- 1-1-4.総譜(スコア)
- 第2節 音名
- 1-2-1.音名と階名
- 1-2-2.ピアノの鍵盤と音名の関係
- 1-2-3.全音と半音
- 1-2-4.幹音
- 1-2-5.変化記号と派生音
- 1-2-6.変化記号の効力
- 1-2-7.異名同音
第2章 音符・休符・拍子とリズム
- 第1節 音符と休符
- 2-1-1.音符と休符
- 2-1-2.付点音符・付点休符・複付点音符
- 2-1-3.その他の休符
- 2-1-4.連符
- 2-1-5.音符や休符の各部の名称と書き方
- 第2節 強弱と拍子・リズム
- 2-2-1.縦線と小節
- 2-2-2.強弱と拍子記号
- 2-2-3.弱起
- 2-2-4.シンコペーション
第3章 様々な記号や標語
- 第1節 強弱と速度
- 3-1-1.強弱記号
- 3-1-2.速度記号と速度標語
- 第2節 曲想と奏法
- 3-2-1.発想標語
- 3-2-2.奏法に関する記号・用語
- 3-2-3.標語や記号に添える用語
- 3-2-4.装飾音や装飾記号
- 第3節 省略記号
- 3-3-1.演奏の反復表記の省略
- 3-3-2.音の高さの省略
- 3-3-3.同一音符・音形の省略
第4章 音程
- 第1節 音程とは
- 4-1-1.音程とは
- 4-1-2.音程の数え方
- 4-1-3.単音程と複音程
- 第2節 様々な音程
- 4-2-1.音程の種類
- 4-2-2.幹音同士の音程
- 4-2-3.派生音を含む音程
- 4-2-4.転回音程
- 4-2-5.協和音程と不協和音程
第5章 音階
- 第1節 長音階
- 5-1-1.長音階の構成
- 5-1-2.ハ調長音階
- 5-1-3.嬰種長音階
- 5-1-4.変種長音階
- 第2節 短音階
- 5-2-1.短音階の構成
- 5-2-2.イ調短音階
- 5-2-3.嬰種短音階
- 5-2-4.変種短音階
- 5-2-5.短音階の種類
- 第3節 調名の見分け方
- 5-3-1.調号から調名を判断する方法
- 5-3-2.長調と短調の見分け方
- 5-3-3.5度圏
- 第4節 その他の音階
- 5-4-1.半音階
- 5-4-2.日本の音階
第6章 移調・転調・近親調
- 第1節 移調と転調
- 6-1-1.移調
- 6-1-2.転調
- 第2節 近親調
- 6-2-1.平行調
- 6-2-2.同名調
- 6-2-3.属調
- 6-2-4.下属調
第7章 和音とコード・ネーム
- 第1節 和音
- 7-1-1.三和音
- 7-1-2.四和音(七の和音)
- 7-1-3.三和音とコード・ネーム
- 7-1-4.四和音(七の和音)とコード・ネーム
- 7-1-5.主要三和音
- 7-1-6.和音の構成音の配置
- 7-1-7.和音の転回
- 第2節 和声と伴奏づけ
- 7-2-1.和音の連結法
- 7-2-2.終止形
- 7-2-3.終止法
- 7-2-4.旋律への伴奏づけ
- 7-2-5.非和声音
第8章 楽曲形式
- 第1節 唱歌形式
- 8-1-1.一部形式
- 8-1-2.二部形式
- 8-1-3.三部形式
- 第2節 器楽曲の形式
- 8-2-1.複合三部形式
- 8-2-2.変奏形式
- 8-2-3.ロンド形式
- 8-2-4.ソナタ形式
第9章 声楽曲と器楽曲の種類・演奏形態
- 第1節 声楽曲の演奏形態と種類
- 9-1-1.声楽曲の演奏形態
- 9-1-2.声楽曲の種類
- 第2節 器楽曲の演奏形態と種類
- 9-2-1.器楽曲の演奏形態
- 9-2-2.舞曲の種類
- 9-2-3.規模の小さい器楽曲の種類
- 9-2-4.大規模な器楽曲の種類
第10章 著名な音楽家たち
- おわりに
著者紹介
introduction
装丁
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