無機化学講義ノート 第3版

無機化学講義ノート 第3版

~分からないことが分からない学生へ~

著|秋津貴城
定価2,530円(2,300円+税)
在庫:あり
仕様:B5判並製
ページ数:180
ISBN:978-4-86299-043-3
発行日:2024/03/03
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summary
   

東京理科大学理学部第二部化学科3年生「無機化学2-1」の講義から、講義資料と説明、学生の質問と解答、試験問題などをまとめた。大学無機化学の網羅的教科書とはせず、見てすぐ要点が把握できること、頻出の質問について学生に理解できる言葉づかいで説明するようにし、質問-解答双方向のやりとり、つまずきやすいポイントの記述といったコンセプトを第2版より踏襲しつつ、第3版では、さらに試験解答を考察しながら、補足説明を加増した。本書で学生が「分からないことが分かるようになる」喜びを実感できることを大いに期待するところである。

contents
  • まえがき
第 1 章 金属錯体の構造・配位
  • 1.1 金属錯体 [Co(NH3)6]Cl3
  • 1.2 配位数
  • 1.3 4配位
  • 1.4 5配位
  • 1.5 6配位
  • 1.6 高配位数の例
  • 1.7 多核錯体
  • 1.8 主な配位子
  • 第1章の Q&A
  • 第1章の章末問題
第 2 章 命名法と異性体・安定度
  • 2.1 金属錯体の命名法
  • 2.2 無機化学命名法(IUPAC 2005)
  • 2.3 倍数接頭辞
  • 2.4 錯体を命名する
  • 2.5 異性の例
  • 2.6 幾何異性
  • 2.7 光学異性
  • 2.8 光学異性体を得る方法
  • 第2章の Q&A
  • 第2章の章末問題
第 3 章 置換反応機構
  • 3.1 平衡(生成・安定度)定数
  • 3.2 キレート効果
  • 3.3 安定性
  • 3.4 置換反応(速度論的)
  • 3.5 置換反応機構
  • 3.6 置換反応の特徴
  • 3.7 水との反応性
  • 3.8 トランス効果
  • 第3章の Q&A
  • 第3章の章末問題
第 4 章 電子移動反応
  • 4.1 八面体型錯体の活性化
  • 4.2 電子移動反応
  • 4.3 Taube の実験(内圏機構)
  • 4.4 交差反応・自己交換反応
  • 4.5 マーカスの理論
  • 4.6 逆転現象
  • 4.7 光化学反応
  • 4.8 均一系触媒の反応
  • 第4章の Q&A
  • 第4章の章末問題
第 5 章 分子の対称性
  • 5.1 対称操作と対称要素
  • 5.2 分子中の対称要素
  • 5.3 対称操作で移される点
  • 5.4 群の性質
  • 5.5 C2v点群の積表
  • 5.6 点群の例
  • 5.7 点群の判定法
  • 5.8 群の性質と分子の対称性
  • 第5章の Q&A
  • 第5章の章末問題
第 6 章 対称性と分子軌道法
  • 6.1 指標表
  • 6.2 対称適合線形結合
  • 6.3 金属と配位子の軌道の対称性
  • 6.4 6配位八面体型錯体の分子軌道
  • 6.5 フェロセンの対称性
  • 6.6 フェロセンを構成する軌道の D5d対称
  • 6.7 フェロセンの分子軌道
  • 第6 の Q&A
  • 6章の章末問題
第 7 章 配位子場理論
  • 7.1 6配位八面体型(Oh)の d軌道の分裂
  • 7.2 4配位四面体型(Td)の d軌道の分裂
  • 7.3 4配位平面体型(D4h)の d軌道の分裂
  • 7.4 ヤーン・テラー歪み
  • 7.5 配位子場分裂の大きさ
  • 7.6 高・低スピンと磁性
  • 7.7 配位子場安定化エネルギー
  • 7.8 水和エンタルピーと格子エネルギー
  • 第7章の Q&A
  • 第7章の章末問題
第 8 章 電子スペクトル
  • 8.1 [Ti(H2O)6]3+の d-d遷移
  • 8.2 遷移の種類とスペクトル強度
  • 8.3 分光化学系列
  • 8.4 電子状態や項
  • 8.5 禁制遷移
  • 8.6 金属化合物の色と構造
  • 8.7 蛍光とリン光
  • 8.8 発光(ルミネセンス)のメカニズム
  • 第8章の Q&A
  • 第8章の章末問題
第 9 章 田辺-菅野ダイヤグラム
  • 9.1 原子のスペクトル項
  • 9.2 スピン-軌道結合と錯体の分子項
  • 9.3 強い場 Oh対称 d2系の微視的状態
  • 9.4 田辺-菅野ダイヤグラム
  • 9.5 d-d遷移と選択律(C2v
  • 9.6 選択律と直積(C2v
  • 9.7 振電相互作用のあるd-d遷移と選択律(D4h
  • 9.8 簡約と直和
  • 第9章の Q&A
  • 第9章の章末問題
第 10 章 元素の周期表と単体
  • 10.1 元素の周期表を眺める
  • 10.2 元素周期表と重元素
  • 10.3 元素の単体
  • 10.4 炭素の同素体
  • 10.5 金属の単体
  • 10.6 金属ナノ粒子
  • 10.7 金属ナノ粒子の合成
  • 10.8 金属ナノ粒子の用途
  • 第10章の Q&A
  • 第10章の章末問題
第 11 章 12族元素と fブロック化合物
  • 11.1 12 族元素の存在、単体の分離、反応性
  • 11.2 亜鉛(II), カドミウム(II)の化合物
  • 11.3 水銀(II)の化合物
  • 11.4 水銀の反応
  • 11.5 3d 元素の化合物
  • 11.6 4d, 5d 元素の化合物
  • 11.7 ランタノイド
  • 11.8 アクチノイド
  • 第11章の Q&A
  • 第11章の章末問題
第 12 章 有機金属化学のトピックス
  • 12.1 有機金属錯体の特徴
  • 12.2 有機金属錯体の金属
  • 12.3 フェロセンの構造
  • 12.4 18 電子則
  • 12.5 架橋・多核カルボニル錯体の電子数
  • 12.6 有機金属錯体と水素
  • 12.7 有機金属錯体と触媒
  • 12.8 有機金属錯体の反応例
  • 第12章の Q&A
  • 第12章の章末問題
第 13 章 生物無機化学のトピックス
  • 13.1 生体と金属
  • 13.2 フェリチン
  • 13.3 金属酵素
  • 13.4 鉄―硫黄蛋白質
  • 13.5 シトクロム c酸化酵素
  • 13.6 ヘム蛋白質
  • 13.7 ヘモグロビン
  • 13.8 ミオグロビン
  • 第13章の Q&A
  • 第13章の章末問題
第 14 章 無機固体化学のトピックス
  • 14.1 無機固体の合成法
  • 14.2 重要な構造
  • 14.3 欠陥構造
  • 14.4 固体電解質・電池
  • 14.5 物性
  • 14.6 強磁性体・強誘電体
  • 14.7 超電導磁石と NMR
  • 14.8 バンド
  • 第14章の Q&A
  • 第14章の章末問題
  • あとがき
introduction
秋津貴城(あきつ たかしろ)

東京理科大学理学部第二部科学科教授、博士(理学)(大阪大学)。専門は無機化学、錯体化学。大阪大学蛋白質研究所、慶應義塾大学理工学部、スタンフォード大学等を経て、2016年より現職。

【主な著書】

※発行時の奥付より
binding
無機化学講義ノート

無機化学講義ノート

~見てすぐわかる要点とロジック~

  • 著|秋津貴城
無機化学講義ノート 第2版

無機化学講義ノート 第2版

~質問や疑問を狙い撃ちする~

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