
概要
summary
ビジネスの現場感覚としては、経営学とマーケティングは明確に二分できるものではない。ビジネスを1つの分析対象と捉え、現場へのインプリケーションを重視している。本書の関心は、いかにして経営上の競争力、つまり市場競争力が生成するのかを議論しようと試みる点にある。現実のビジネス感覚に近い形で、理論と実践のダイナミズムを描こうとする。
目次
contents
- 序
第1章 競争戦略論の系譜と展開
- 第1節 はじめに
- 第2節 Porterの競争戦略論
- 2.1. SCPモデル
- 2.2. Porterの「5つの競争要因」
- 2.3. Porterの競争論の限界
- 第3節 資源ベース論の台頭
- 第4節 イノベーション論への展開
- 4.1. イノベーション論台頭の背景
- 4.2. 知識創造論
- 4.3. アメリカ型イノベーション論
- 第5節 わが国の技術経営論(MOT)への影響
- 4.1. イノベーション論台頭の背景
- 4.2. 知識創造論
- 4.3. アメリカ型イノベーション論
- 第6節 結語
第2章 イノベーションと研究開発
- 第1節 はじめに
- 第2節 先行研究
- 2.1. MOTの誕生と議論の変遷
- 2.2. MOTの再検討と現場志向の事例研究の必要性
- 2.3. 死の谷のマネジメント可能性とメカニズム
- 第3節 研究方法
- 第4節 事例:東芝の日本語ワードプロセッサ開発
- 4.1. 「文字の読み取り」研究
- 4.2. 郵便番号区分機の導入
- 4.3. コンセプトの役割
- 4.4. 死の谷を越えるための事業部長テスト
- 4.5. 情報共有が事業化スピードに与える効果
- 第5節 考察
- 5.1. 情報共有による事業化タイミングの早期化メカニズム
- 5.2. 死の谷のマネジメントを戦略的に可能にする条件
- 第6節 結語
第3章 製品コモディティ化と技術流出
- 第1節 はじめに
- 第2節 先行研究との位置づけ
- 2.1. 先行研究
- 2.2. 本研究の位置づけ
- 第3節 事例:なぜCD-R市場価格は暴落したのか
- 3.1. CD-Rの誕生と台湾企業
- 3.2. CD-Rの生産プロセスと技術流出
- 第4節 考察
- 4.1. CD-Rがコモディティ化するメカニズム
- 4.2. CD-Rのコモディティ化メカニズム成立条件
- 第5節 結語
第4章 経営倫理とイノベーション
- 第1節 はじめに
- 第2節 何が利潤の源泉なのか
- 2.1. 遠隔地交易という利潤の源泉
- 2.2. 生産過程という利潤の源泉
- 2.3. 技術革新という利潤の源泉
- 第3節 経営倫理は利潤の源泉なのか
- 3.1. 1993年からの10年
- 第4節 経営倫理と利潤の関係
- 4.1. ある生命保険会社のケース
- 4.2. A社のガイドライン
- 第5節 経営倫理という利潤の源泉
- 5.1. 管理のありよう
- 5.2. 倫理観の差異
- 5.3. 経営者による「差異」の媒介
- 第6節 結語
第5章 関係性概念と顧客志向の逆機能
- 第1節 はじめに
- 第2節 先行研究の主張点
- 2.1. 研究対象の整理
- 2.2. セル② 営利型組織/非営利型市場
- 2.3. セル③ 非営利型組織/非営利型市場
- 2.4. セル④ 非営利型組織/営利型市場
- 第3節 保育サービスと関係性
- 3.1. 保育所の役割
- 3.2. サービスの質と成果の評価
- 3.3. 保育の本質と関係性
- 第4節 あけぼの保育園の事例
- 4.1. 概要
- 4.2. 緩やかな育児担当制
- 4.3. その他重要なサービスについての認識
- 4.4. 保護者との関係
- 4.5. 地域のステイクホルダーとの関係
- 4.6. エコ活動を通した地域との関係
- 4.7. あけぼの保育園園長の思い
- 第5節 顧客概念の再検討
- 5.1. 顧客概念の再検討
- 5.2. パートナー志向型
- 第6節 結語
第6章 顧客接点と地域ブランド
- 第1節 はじめに
- 第2節 先行研究のフレーム
- 第3節 事例:京都大学「総長カレー」
- 3.1. 総長カレーの誕生
- 3.2. 地方メディアとの戦略的提携
- 3.3. 総長カレーの流通
- 3.4. ブログという消費者接点
- 第4節 考察
- 4.1. 交換概念との違和感
- 4.2. KBS京都との提携
- 4.3. 関係性概念と「お取り寄せ」
- 4.4. 関係性概念とお土産
- 4.5. 地域ブランドと関係性概念
- 第5節 結語
第7章 商業集積とまちづくり
- 第1節 はじめに
- 第2節 先行研究に見る小売業の存在意義
- 2.1. 売買集中の原理
- 2.2. 商業集積の特徴
- 第3節 事例:コトチカ四条
- 3.1. 背景
- 3.2. 現状
- 3.3. 駅ナカビジネス「コトチカ四条」
- 3.4. 今後の展開
- 第4節 考察
- 4.1. スピード
- 4.2. プロモーション
- 4.3. 季節感
- 第5節 結語
第8章 顧客コミュニケーションと需要の生成
- 第1節 はじめに
- 1.1. 「真実の瞬間」という顧客コミュニケーション
- 1.2. 賞賛されるサービス
- 第2節 ノードストローム百貨店の事例
- 2.1. ドレスを求める2人の女性客
- 2.2. 潜在顧客が見込み客になる場面
- 2.3. 見込み客が顧客になる場面
- 2.4. その都度構成される需要
- 2.5. 顧客・需要という前提概念を見直す
- 第3節 生命保険営業の事例
- 第4節 状況論的分析
- 4.1. 仕組み図がもたらす鳥瞰的な視点
- 4.2. 「見込み客」の3つの条件
- 4.3. 既存イメージの利用
- 第5節 結語
第9章 消費欲望と物語概念
- 第1節 はじめに
- 1.1. マーケティング戦略における製品戦略の位置づけ
- 1.2. 開発プロセス
- 第2節 先行研究のレビュー
- 2.1. 伝統的な研究スタンス
- 2.2. 快楽欲求による消費行動研究のスタンス
- 2.3. 差異への欲求に関する研究スタンス
- 2.4. 議論の整理
- 第3節 事例:サントリー「伊右衛門」
- 3.1. 「伊右衛門」誕生のインパクト
- 3.2. 「伊右衛門」物語
- 第4節 物語の分析手法:グレマスの行為項分析を手掛かりに
- 第5節 分析
- 5.1. 現実世界の行為項分析
- 5.2. 物語とリアルが不可分な世界の行為項分析
- 第6節 考察
- 6.1. 価値は後から見出される
- 6.2. 文脈依存的な消費欲望の再生産
- 第7節 結語
第10章 飛躍的発想法と仮説構築
- 第1節 はじめに
- 第2節 KJ法活用の問題点
- 2.1. 観察問題
- 2.2. 小見出し問題
- 第3節 TFA法
- 3.1. 社会問題における本質的課題
- 3.2. TFA法への展開
- 第4節 ディスカッション
- 4.1. シングルマザー問題
- 4.2. その他の問題
- 第5節 結語
- あとがき
著者紹介
introduction
装丁
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